お風呂リフォームでエコキュートを導入!エコキュートのメリット・デメリット
お風呂のリフォームを検討しているなら、エコキュートの導入を考えてみませんか?エコキュートは、効率的にお湯を沸かすことでエネルギーを節約し、環境にもやさしいシステムです。しかし、導入には費用や設置場所などのポイントもあるため、メリットとデメリットをしっかり理解することが大切です。
エコキュートの仕組みと導入費用について
エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯ユニットを組み合わせた給湯システムで、空気中の熱エネルギーを効率的に利用してお湯を作り出すことができます。
これにより、少ない電力でお湯を沸かすことができ、ランニングコストの削減や環境負荷の軽減が期待されます。今回は、エコキュートの仕組みとその導入費用について解説します。
エコキュートの仕組み
エコキュートは、空気と電気の力を活用してお湯を作る設備です。エコキュートは、外部の空気から熱エネルギーを取り込み、この熱を吸収したヒートポンプユニットが冷媒ガスと共に圧縮します。熱エネルギーを圧縮することで、温度を大幅に上昇させられます。
この高温化された熱エネルギーが、水に伝えられる過程で水温が65〜95度程度に達し、利用できるお湯となります。このとき作られたお湯は、貯湯タンクに蓄えられます。貯湯タンクは、熱を効率的に保温する構造をしており、最長で3日間、温度は45度程度に保てることもあります。
使用後には、熱エネルギーが膨張し、温度を下げることでエコキュートの運転が終了します。
エコキュートの導入費用
エコキュートを導入する際の初期費用は、本体価格と施工費用を合わせて50万円前後が一般的です。具体的な費用は、選択するタイプや機能によって異なります。安価なタイプでは30万円台から導入可能で、フルオートタイプなど高機能タイプでは70万円程度の予算が必要になることがあります。
フルオートタイプは、湯はりや足し湯、追い焚き、沸き増しなどの多機能が搭載されており、利便性が高い一方で、価格も高めです。対して、オートタイプや手動給湯タイプは、機能がやや制限されているため、コストを抑えた選択が可能です。
エコキュートのメリット
エコキュートは、ほかのガス給湯器や電気温水器と比べて多くの利点があります。ここでは、エコキュートのおもなメリットを紹介します。
経済的なメリット
エコキュートの最大の特徴は、ランニングコストの低さです。エコキュートは、電力を使ってヒートポンプを駆使してお湯を沸かすシステムであり、少ない電力で効率的にお湯を作り出します。そのため、ガス給湯器や電気温水器に比べてエネルギー効率が高く、電気代が安く抑えられます。
とくに、深夜電力を活用することで昼間の使用時に比べて低い料金でお湯を沸かすことができ、光熱費の節約につながります。ガス代や電気代の変動に悩まされることなく、安定したコストでお湯を使えるのは大きな魅力です。
環境への配慮
エコキュートは、ヒートポンプ技術を使用してお湯を沸かすため、再生可能エネルギーを活用してお湯を作れます。この技術は、地球温暖化を抑制するために重要な役割を果たすクリーンエネルギーであり、エネルギーの自給率を高める手段としても注目されています。
日本のエネルギー事情を考えたとき、再生可能エネルギーの普及はエネルギー消費を抑えるだけではなく、国のエネルギー自給率向上にも寄与します。エコキュートは、省エネ機能と創エネ機能を兼ね備えた製品として、持続可能な社会を目指すために非常に有効な選択肢です。
非常時の利用可能性
エコキュートは、深夜に沸かしたお湯をタンクに貯めておき、必要なときに使用します。この貯めたお湯は非常時にも活用できるため、災害などの断水時に非常に役立ちます。タンク内のお湯は飲用には適しませんが、生活用水として利用でき、とくに災害時に水不足が問題となる状況では、非常に貴重な資源となります。
また、エコキュートには非常用取水栓が標準装備されており、タンクからバケツやポリタンクに水を汲み取ることができ、迅速に生活必需品を確保できます。
エコキュートのデメリット
エコキュートは、環境にやさしいヒートポンプ技術を利用し、安価な深夜電力を活用してお湯を沸かすため、長期的には大きな経済的メリットをもたらします。
しかし、その一方でいくつかのデメリットも存在するため、導入を検討する際には慎重に考慮することが重要です。
初期費用が高い
エコキュートの最大のデメリットのひとつは、初期費用が高額であることです。エコキュートはガス給湯器に比べて設備が多く、構造も複雑なため、どうしても導入時にかかる費用が高くなります。とくにガス給湯器の方が安価であるため、費用対効果を重視する家庭にとっては、この初期費用が大きな障壁となります。
さらに、エコキュートは経済的メリットを最大限に活かすためには、一定以上の湯の使用量が求められます。日常的にお湯の使用量が少ない家庭では、エコキュートのコスト回収に時間がかかり、そのメリットが感じられにくくなることもあります。
室外機からの騒音
エコキュートは、ヒートポンプを利用してお湯を沸かしますが、そのためには室外機が必要です。ヒートポンプはエアコンと似た仕組みをもっていますが、、運転時に音が発生します。
深夜電力を利用してエコキュートを稼働するとなると、どうしても夜間に行われることが多くなるため、エコキュートを設置する際は、なるべく隣家との距離を確保するか、防音対策を施すことが求められます。
お湯切れの可能性
エコキュート特有のデメリットとして、お湯切れが挙げられます。エコキュートは深夜にお湯を沸かし、タンクに貯めておく方式ですが、使用するお湯の量が多いと、予想以上に早くお湯がなくなってしまうことがあります。
とくに、急にお湯の使用量が増えた場合、たとえば親族が泊まりに来てお風呂の利用者が増えた場合などには、お湯切れが発生する可能性が高くなります。
まとめ
エコキュートは、空気中の熱エネルギーを利用して効率的にお湯を作り出す画期的なシステムです。その仕組みは、大気から熱を取り込み、圧縮して温度を上げ、水に伝えてお湯に変えるという5つのステップで成り立っています。導入費用は本体と施工費を含めておおよそ50万円程度ですが、機能によって価格が異なるため、予算に応じた選択が可能です。導入したいときは、施工業者に相談し、どのタイプが最適かを検討することをおすすめします。